ブランド構築には一貫したメッセージ

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ブランド構築には一貫したメッセージ

これまで、ブランディング関連のコラム記事を書かせていただいてきました。

ブランディングの第一歩は「ブランド・アイデンティティ」を構築し、それらを会社の広報物やプロモーションツールへ落とし込む時にそのアイデンティティを反映させた「色使い」や、「フォント」「キーワード」などを統一して決めていくことが重要だというお話をさせたいただきました。しかし、それはなぜなんでしょうか。なぜ、統一、一貫させなければならないのでしょう。

今回は、ブランド構築において、ブランドが顧客へ伝えるメッセージの一貫性の重要性をお話します。

市場が目まぐるしく変わっていく現在、どの企業においても変革がテーマになっている事は間違いないでしょうが、このコラムによって、ふと立ち止まり「変わらないでいる部分」を見つけ出しブランド化する事によって、会社の未来の資産にしてく事を改めて考えていただけるきっかけになれば幸いです。

一貫性を貫いてきたコカ・コーラ

みなさんがご存知の世界的飲料メーカー、コカ・コーラを例に取り上げてお話しましょう。

2015年には世界第3位のブランド価値順位を獲得し、ブランド価値評価額は約784億ドルである超有名企業ですが、(参照:Interbrand Releases 2015 Best Global Brands Report)1885年に誕生した時は、誰がそこまで成長する企業になる事を予想する事ができたでしょうか。

ブランド論の第一人者、デービット・アーカーは「コカ・コーラなど強いブランドの大半には、ブランド・メッセージの一貫性がみられる」(出典:デービッド・アーカー「ブランド論」pp.195)と話しています。コカ・コーラブランドの成功の最大の理由を『長期間に及ぶ一貫性の賜物』で、具体的には、「ロゴマーク」や「瓶」、「缶」の外見部分は1世紀以上の歴史があり、会社としてのメッセージや理念においても「前向き」「楽観的」「幸福」という部分を同じだけ長く変わらないでいます。

一貫性が勝利をもたらす理由

ブランディングは定着してく為には時間がかかります。市場においてのポジショニングを勝ち取るためには、企業が決めたメッセージを長期にかけて伝え続ける事が必須です。数十年にわたる一貫性が効果を生んで、「明確かつ強力なブランド資産と、忠実な顧客基盤」という結果をもたらすのです。

長期間にわたって、一貫性があるブランドディングは、結果として、特定のポジションの実質的な所有権をブランドにもたららすことになります。ブランディングとは、「顧客がブランドに対してどういったイメージを持っているか」なので、顧客にイメージを持ってもらい定着させていくには非常に長い時間を要します。

ただし、一旦それが定着してしまえば、誰も壊す事ができない参入障壁を構築し、同じようなポジショニングをしようとする企業を市場が受け入れない結果となるのです。

コーラは、あらゆる企業が販売していますが、「コーラといえばコカ・コーラ」がすっかり定着してしまっている中、2番手の「ペプシ・コーラ」がそれに取って代わる事は非常に困難だという事は明白でしょう。

一般的に顧客は変化についていく事ができません。

なので、慣れ親しんだブランドが変革しようとしたとき、非常に抵抗します。コカ・コーラのケースでも、かつて、味をさらに美味しく変更した歴史がありますが、顧客から大反対が起きました。

ここで身近な例を出してみましょう。例えば、弱くも泥臭い「阪神タイガース」。

急に、「巨人」のようなシュッとした感じのチームになってしまったら。。。関西のみなさんは大反対するでしょう。

それは、長年培われ、みなさんの頭の中に染み付いてしまっている『阪神タイガース』が変わってしまう事がとても嫌だからです。それは、論理ではなく、情緒的要素の世界です。よかれと思い変革しようとしてもお客さんはついてこれません。

これは逆説的ではありますが、長年続けてきた一貫性が、強烈なファンを作り上げる結果となり、企業側に大きな恩恵をもたらす事になるのです。

一貫したメッセージを社内外に

ブランディングに関しては、始めから完璧な物を求める必要は全くないと思います。ブランディングといえば、どうしても壮大な事のように思えるようですが、まずは、企業として、「何を大切にしたいか」の『キーワード』一つ決める事からスタートすればよいのです。

その「キーワード」から紐づけられた、企業としての「スローガン」や「メッセージ」を策定し、社内外に伝えていく事を徐々に広げて行けばブランディングが少しずつ進んでいきます。

例えば、社内の朝礼で、「当社のスローガンは、〇〇〇〇です。このスローガンに基づいた行動としては・・・。」など徐々に浸透させます。 さらには、社外に対しては、HPでそのスローガンを全面的に打ち出したり、会社説明会や展示会などでも掲げていきます。

そこから徐々に様々な要素を組み立てて、最終的にプロモーション関連のコンテンツ(HP、パンフレット、カタログ)に落とし込んでいき、最終的にはデザインにも反映させていくのです。

そのサイクルを延々と続けていくことが、企業のブランディングを積み上げていく事になります。

コアとなる「キーワード」はぶれる事なく、企業としてぶれることのない軸として制定し、そこからさまざまな肉付けを行って行く事が、強いブランディングを創り上げていく事になるのです。。

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