聞き書き活動から「PR」を考える。

2015.11.12
聞き書き、山里文化研究所、聞き書き甲子園、共存の森ネットワーク、根羽村、PRビデオ、PR

ボランティアで、聞き書き活動に参加しました。

聞き書きとは、里山や里海に昔から暮すお年寄りに対し、「ワカモノ」や私のような都市部に住む「ヨソモノ」が、昔の暮らしの様子についてインタビューを行う活動です。

 

私は昨年の秋から、仕事の合間を縫って、長野県の根羽村に何度も通い、森林豊かな根羽の地で50年以上林業に携わっておられたご老人にお話を伺い、「長野県根羽村 ここは世界の真ん中」という本に寄稿させてもらいました。

 

聞き書きは、日本全国で色々な団体が活動を行っています。高校生が里山に入り聞き書きを行う「聞き書き甲子園」などは、耳にされた方も多いのではないでしょうか?

 

聞き書き活動は一見すると、昔の暮らしを伝える、アーカイブ的な目的が主であると誤解しがちです。私も最初はそうでした。

 

もちろん、物質的に豊かでなかった頃の暮らしをアーカイブし、持続可能な社会作りを考えることは目的の一つです。しかし、それと同じくらい、聞き手・話し手が活動を通して深く感動する体験を得る、ということが活動の意義として大きいといえます。

 

聞き手(特にヨソモノ)は、普段の生活では忘れがちな時間の流れや価値感、豊かな自然、そして何より話し手からの暖かい歓待を体験し、その話し手やその地域のファンになって行きます。

話し手は、自分の経験や地域の有様を、自分の言葉で紡ぐことで、地域の魅力を再発見・再確認します。

 

これは、一つのPR活動にあたるのでは、と思うのです。決して大勢の人に何かの価値や情報が伝わった訳ではありません。しかし、そこに関わった人達には大きな感動がありました。狭い範囲ではありますが、深度の深いPRになったといえるのではないでしょうか。

 

我々は、ホームページなどWeb媒体や映像、音声、イベントなどを通してPRすることが主な仕事です。当然、より多くの人に伝わることを考えて仕事をしています。しかし「より広く」だけでなく「より深く」もPR活動を考える上で大切なのでは、と聞き書き活動を通じて感じた次第であります。

 

※あまり映像の話にならなかったので、映画の紹介を一つ。聞き書き活動を通じて知った映画です。

「鳥の道を越えて」監督:今井友樹

かすみ網猟の実態に迫ったドキュメンタリー映画です。関西でも時折上映されます。

詳しくは上映情報をご確認ください。

 

 

 

 

私が書きました

末永 好司